他の英語圏の英語との違い
世界の中で英語を母国語としている国は意外と限られています。今回は私の体験からそれぞれの英語圏で使われている英語とニュージーランド英語の違いについての記事です。
まず日本人にとって一番親近感があるのがアメリカ英語でしょう。第二次世界大戦後、日本がアメリカの配下になって以来、日本人にとって「外国人」といえばアメリカ人だったし、戦後から今まで日本の学校で教えられてきているのもアメリカ英語です。とはいってもアメリカは広いので、どこのあたりのを標準アメリカ英語にしているのかは分かりません。ニューヨークや東海岸あたりの英語でしょうか。
ニュージーランドに長く暮らしているので今ではアメリカ英語を聞くと、結構クセがあるなと私は感じます。ましてや強い南部訛りや黒人特有のアメリカ英語の映画を見る時など理解するのに英語の字幕を要する体たらくです。しかしそれでもアメリカからのニュースなどで聞く一般的なアメリカ英語(?)は理解に問題はありません。
そしてそのアメリカ英語に似ているのがカナダの英語ではないかと思います。ニュージーランドにはカナダからの移住者も結構いて、かつて一緒に働いたこともありますが、私はいつもカナダ人と会ったとき最初は「アメリカ人?」と思ったものです。でもカナダも広い国なので場所によって多少話し方は違うのかもしれません。私の限りある経験ではカナダ英語はアメリカ英語に発音が似ているという印象です。
そして次に大英帝国の英語だが、これは女王陛下の話されるという誉れ高いクイーンズ・イングリッシュは別格として、私は長い間、イギリス英語の標準はBBC英語だと信じてきました。ニュージーランドの英語はイギリスの流れを汲むので私にとってイギリスの英語のほうが分かりやすいと感じていました。しかし数年前にスコットランドに行ったときには困りました。英語のトーンが全く違うので分からないのです。ニュージーランド人の夫には分かるのだから、私たち東京もんが東北の方言を聞いているようなものなのかもしれません。
またイギリスでランカスター出身の女性と話したとき彼女が「バス」のことを「ブス」と発音したときにも私は理解に苦しみました。そして飛行機の中で隣に座ったアイルランド人の英語も難しかったです。イギリスでは日本ほど標準語が徹底しておらず、行く先々でその地方のアクセントが幅を利かせているという印象を受けました。
キウイー英語 vs オージー英語
ニュージーランドのお隣のオーストラリアの英語はニュージーランド英語にとても近いと私は思います。私にはオーストラリア英語とニュージーランド英語の違いがいまだに聞き取れませんが、ニュージーランド人やオーストラリア人からするとちょっと違うそうです。そしてそれぞれが自分たちの英語のほうが良いと思っているのが面白い。オーストラリア人は「ニュージーランド人は英語のシックス(6)をセックスと発音する」と言うし、ニュージーランド人は「それはオーストラリア人のほうだ」とやり返します。
あるとき私は新幹線のなかでニュージーランドから電話を受けて英語で話していた。電話の後、私の席の反対側に座っていた外国人が突然私に「あなたオーストラリアからきたの?」と聞きました。私はニヤと笑って「ニュージーランドよ」というと、彼女は「私と同じオーストラリアからかと思ったわ」と。このように2国の英語はとても似ているようです。
私の学校エバコナには南アフリカ出身の先生もいます。彼女の英語はニュージーランド英語とあまり変わらないように私は感じますが、南アフリカではもうちょっとのんびりした感じで話すそうです。
ニュージーランドは小さい国なのでテレビ番組の大半はアメリカ、イギリス、オーストラリアから買っています。それでニュージーランド人はそれぞれの違うアクセントの英語をテレビや映画で聞きなれています。また移民の国なのでオランダ訛りの英語、インド訛りの英語、中国訛りの英語、日本語訛りの英語などに行き当たることも多くあります。そのためかこちらで育った私の3人の子供達はどんな強いアクセントの英語も問題なく解するし、オーストラリア英語もきちっと聞き分けることができます。もちろん彼らの英語は完全なキーウィー英語です。(こちらではニュージーランドのことをキーウィーといいます)
今となっては私にとってもニュージーランドの英語は非常に聞きやすいし、ほぼ全国統一の英語で、地方訛りが無いのが外人の私にはうれしい。
私は日本人から「ニュージーランド英語は訛りが強いそうですね」と言われるたびに首をかしげます。「サンデーをサンダイというそうじゃないですか」などと言われる時には「私の学校の先生たちはイギリス人、南アフリカ人、オーストラリア人、ニュージーランド人と色々ですが、みんな素敵な英語を話しますよ」ととぼけることにしています。何を標準にして訛りというのか私には分かりません。
いずれにしても英語は英語です。どこの国の英語が世界の標準になるのか分かりませんが、ニュージーランド英語の発音は他の国の英語と比べても分かりやすく、世界の標準英語にしてもいいのじゃないかとさえ思っています。そしてもちろんニュージーランドで 英語をものにすればどこに行っても困らないことは受けあいです。





