
私たちには3人の子どもがいます。(6歳、8歳、12歳)
3人とも発達特性があり、日本では通常学級と支援学級の両方を利用しながら学校生活を送っています。
日本の学校では、授業中は椅子に座って静かに話を聞くこと、決められた持ち物を準備すること、学校生活の中で守らなければならない細かなルールなど、さまざまな決まりがあります。
もちろん、それらは学校生活を安全に、そして円滑に送るために必要なものでもあります。
私自身もこれまでは、「学校生活にはこうしたルールが必要なのだろう」と、当たり前のように考えていました。
日本の学校には、日本の学校ならではの良さがあります。
先生が子ども一人ひとりを細かく見てくれること。
集団生活の中で規律を学べること。
きめ細かな指導を受けられること。
そうした環境の中で学ぶことには、大きな意味があると思っています。
でも、今回3人の子どもたちとニュージーランドで学校生活を経験してみて、私たちは初めて、
「学校の環境が変わると、子どもの姿もこんなに変わるんだ」
ということを実感しました。
「学校って、こんなに自由なんだ!」
テームズの学校で過ごした子どもたちは、日本とは少し違う自由な雰囲気の中で、毎日のびのびと学校生活を送っていました。
歌を楽しむ時間が多かったり、好きな文房具やお菓子を持って行くことができたり。
日本では「学校に持って行っていいのかな?」と考えてしまうようなことも、こちらでは自然に受け入れられていることがあります。
真ん中の子は、学校から帰ってくると、
「髪を染めている子やメイクをしている子もいたよ!」
「裸足で外を歩いている子もいるよ!」
と、とても驚いた様子で話してくれました。
子どもなりに、日本の学校との違いをたくさん感じていたようです。
そして、必要に応じてアシスタントティーチャーにサポートしてもらえることも、私たち親にとってはとても心強いものでした。
「みんなと同じようにできること」を求めるだけではなく、必要な場面でサポートを受けながら学校生活を送れる。
そんな環境が、子どもたちにとって安心につながっていたのだと思います。
英語が分からなくても、子どもは子ども同士でつながっていく
今回の留学では、子どもたちはほとんど英語が分からない状態で現地の学校に入りました。
親としては、
「友達ができるかな」
「授業についていけるかな」
「寂しい思いをしないかな」
と、たくさんの心配がありました。
ところが、そんな心配をよそに、子どもたちは驚くほど早く環境に馴染んでいきました。
現地の子どもたちがとてもフレンドリーで、遊びに誘ってくれたり、おやつを交換したり。
言葉が十分に通じなくても、子どもたちは一緒に遊び、笑い、少しずつ友達になっていきました。
むしろ、大人の私たちが思っている以上に、子どもたちは柔軟でした。
「英語が話せないから友達ができない」のではなく、
一緒に遊びたい、一緒に笑いたいという気持ちがあれば、言葉がなくてもつながることができる。
子どもたちの姿を見て、そんなことを教えてもらった気がします。
もちろん、毎日が楽しかったわけではありません
もちろん、すべてが順調だったわけではありません。
英語が話せないことで、
「もっと話したかったのに、話せなかった」
と、少し落ち込んで帰ってくる日もありました。
親としては、そんな姿を見ると心配になります。
「大丈夫かな」
「無理をしていないかな」
と、いろいろ考えてしまいます。
でも、不思議なことに、次の日になるとまた元気に学校へ行き、帰ってくる頃には笑顔になっていました。
うまくいかない日があっても、そこで終わりではない。
また次の日に学校へ行ってみる。
子どもたちは、そんな小さな挑戦を毎日繰り返していました。
「この子には、この環境が合っているのかもしれない」
今回の留学で、私たち親が一番驚いたのは、環境が変わることで子どもたちがここまで伸び伸びと過ごせるということでした。
日本の学校では、できないことや苦手なことに目が向いてしまう場面もあります。
でも、環境が変わると、同じ子どもでも違った姿を見せてくれる。
よく笑う。
自分から友達のところへ行く。
学校であったことを楽しそうに話してくれる。
そんな子どもたちを見ながら、
「この子には、この環境が合っているのかもしれない」
と感じる瞬間が何度もありました。
だからといって、日本の学校が良くないということではありません。
日本には日本の良さがあり、ニュージーランドにはニュージーランドの良さがあります。
大切なのは、どちらが正しいかではなく、
「その子にとって、どんな環境が過ごしやすいのか」
を知ることなのかもしれません。
「今いる学校だけが、すべてじゃない」
今回の親子留学を通して、子どもたちにとって大きな経験になったのは、
「世界には、自分が知っている学校とは違う学校がある」
と実際に体験できたことだと思います。
学校には、さまざまな形があります。
授業の受け方も違う。
ルールも違う。
先生との関わり方も違う。
友達との距離感も違う。
そして、学び方もひとつではありません。
「今いる日本の学校だけがすべてではない」
「自分とは違う学び方をしている人もいる」
「世界には、いろいろな学校やいろいろな考え方がある」
そんなことを、子どもたちは今回の経験を通して自然に感じ取ったのではないかと思います。
これは、これから大きくなっていく子どもたちにとって、とても大切な経験だったと思います。
親にとっても、大きな気づきの時間でした
今回の留学は、子どもたちだけではなく、私たち親にとっても大きな気づきがありました。
これまで「学校とはこういうもの」と思っていたことが、決して世界共通ではなかった。
子どもが学校に合わせるだけではなく、子どもに合う環境を探してみるという考え方もある。
そして、環境が変わることで、子どもの「できること」や「楽しめること」が見えてくることもある。
今回の経験を通して、日本の学校の良さを改めて感じることができた一方で、
「学び方や学校のあり方には、もっとたくさんの選択肢がある」
ということにも気づかされました。
3人の子どもたちがニュージーランドで見つけたもの。
それは、英語力だけではありません。
新しい友達。
初めての環境に飛び込む勇気。
言葉が通じなくても人とつながれるという経験。
そして、
「自分らしく過ごせる場所は、ひとつだけではない」
ということ。
今回の親子留学は、子どもたちにとっても、私たち大人にとっても、家族みんなにとってかけがえのない時間になりました。












